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失行について(高次脳機能)
お役立ち情報2020.12.3
こんにちは。
ご覧いただきありがとうございます。
前回は脳の機能(主に高次脳機能メイン)についてお伝えしました。
今回は、高次脳機能障害のひとつである「失行」についてお伝えします。
- 失行とは
運動神経や感覚に問題がないにも関わらず、目的に沿う運動や動作が出来ないことをいいます。
- 失行の種類
・観念失行
言語理解と運動に問題は見られず、動作をする意志はあるが、指示された動作を行う事ができない。
→水を飲むように指示をすると、コップを持つあるいは口に近づくことが出来ない。
など
・観念運動失行
指示されたもしくは模倣する動作が行えない。だが、日常生活上など無意識的には行える。
→敬礼をしてマネするように指示するが、出来ない。など
・肢節運動失行
指示通りに運動が可能で、運動麻痺や感覚障害は見られないが、習熟された動作が遅く、ぎこちなくなる。
→箸を使って物を掴みにくい。ポケットに手を入れるのが遅い。など
・着衣失行
空間把握や感覚障害が見られないが、衣服を着るのが困難となる。
→ボタンをかけ間違えるが気づかない。どこの袖に腕を通したら良いかがわからない。など
・構成失行 ※現在は「構成障害」と名称されている。
絵を描く時や物を組み立てる時などで、形の構成が出来なくなる。
→□を書く際に、角が合わない。立体的に書けない。など
- 失行の方の対応方法
失行の方は日常生活上(無意識化・自動化)では症状として出にくく、指示した途端に動作へ移行できない方が多いですが、中には無意識化でも動作障害が生じてしまう方もいらっしゃいます。
そこで、
・どの動作で障害が生じているか(どんな物?どの動き?タイミング?など)
・どう誘導したら動作へ移行しやすいか(ジェスチャー?手での誘導?声掛け?など)
・環境によってできやすい/しにくいの変化(部屋や場所、周囲の物、人など)
を把握することが大切です。
そうすることで、
動作障害が出た際に修正・誘導がしやすく、本人も気づくことで代償手段が取りやすい。また、動作がしやすい環境に整えることで、円滑に日常生活を送りやすくなり、動作障害が生じやすい傾向を療法士もしくは介護士などの専門家に伝える事で、サービスやリハビリアプローチへスムーズに移行できると思われます。
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それでは失礼致します。
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