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脳梗塞への鍼灸とは
お役立ち情報2020.6.11
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
本日は『脳梗塞への鍼灸とは』について述べさせて頂きます。
1.脳梗塞への鍼灸とは
脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)後遺症に対する鍼灸の方法や効果等について、飽くまでも私的な見解ではありますが以下に述べさせて頂きます。
今から40年ほど前から脳卒中後遺症の中でも特に深刻な症状である中枢性片麻痺に対して様々な方法で鍼によるアプローチが盛んに行われる様になりました。
やがて治療実績が重なるにつれて、鍼灸がどの様な後遺症に対して有効であるのかが少しずつはっきりしてきました。
幾つかの鍼灸に関する研究論文を覗いて見ますと、私が25年余り臨床に携わりながら抱いていた印象とさほど大差がないと感じています。
2.鍼灸が対象となる脳梗塞後遺症
鍼灸が対象とする症状としては、先ず挙げられるのが片麻痺に伴う手足の痙縮、関節硬直や筋肉の脱力感、更には筋膜と骨膜の癒着等です。
次に対象となる症状としては、末梢神経障害や毛細血管の血流障害による痛みや痺れ、感覚異常等です。
そしてもう一つは、リハビリを行っていく上で生じる事の多い強張りや違和感などの全身的な愁訴です。
3.脳梗塞に対する鍼灸の種類
鍼の方法としては、主に置鍼や低周波通電、円皮鍼等が有ります。
灸の方法としては、透熱灸,温灸,棒灸等が有ります。
またご希望によっては、マッサージやストレッチと組み合わせる事も可能です。
4.脳梗塞への鍼灸方法
✅鍼灸の単独施術
一人一人の利用者の方の症状を踏まえた上での、鍼灸アプローチを実施します。 例えば、一人ひとりに応じた適切な刺激量に調整するために、針の長さや太さを工夫します。
✅リハビリと組み合わせた鍼灸施術
リハビリ専門の国家資格者である理学療法士や作業療法士と一丸になり、チーム施術を実施する 方法です。リハビリ前に鍼灸を実施することで、筋肉の緊張を緩めたり、冷たくなっている身体の部位を活性化させることで体温を感じられるようにするなど、リハビリに取り組みやすい状態に仕上げて、理学療法士や作業療法士に繋げる役割を担います。
5.脳梗塞への鍼灸のメリットとデメリット
結論的には、発症後可及的速やかに鍼灸を開始された方は、症状の改善が見られる事も比較的多く、有効性が確認されています。
それに対し発症後、時間が経過し、ある程度症状が固定してしまってから鍼灸を開始された方は、鍼灸単独では、中々効果を実感する事が出来ないと言うのが現状のようです。
一部の中医学系論文等では全体的に有用性が高いと言う様な論調が多い気がしますが、その真偽は、定かではありません。ここまでを読まれた方の中には、「なんだ、鍼灸は大して効かないじゃないか?」と思われた方もいらっしゃると思います。私自身も全くの同感です。
それでは、何故わざわざリハビリと鍼灸を組み合わせたリハビリサービスが存在するのか?
そこには鍼灸を受ける事でしかない得る事の出来ない優れた効果が多々存在するに他ならないからです。
鍼灸で体調を整えたうえで、リハビリを行う事により、その相乗効果は、決して皆様の期待を裏切るような事はありません。
それでは、鍼灸を継続することによってどの様なメリットとデメリットがあるのかということを、成るべく簡潔により具体的な形で述べさせて頂きたいと思います。
- 脳梗塞への鍼灸のメリット①
第一に患側の中枢性片麻痺ですが、痙縮等の症状に対して比較的有効性の高いと言われているのが、拮抗筋の相反性抑制機構を利用した治療法です。鍼刺激により脊髄レベルに於けるこのシステムの賦活化促進を目指す方法です。具体的には、痙性麻痺を起こしている反対側の拮抗筋に対してアプローチする低周波経皮鍼通電療法です。更には、強く拘縮を起こしている筋肉、反対に全く力が入らず弛緩している筋肉に対しても各々の支配神経を踏まえて上で、脳へのフィードバックを念頭に置いた鍼刺激を加えていきます。この施術により、疼痛や不定愁訴の軽減が図れます。 - 脳梗塞への鍼灸のメリット②
第二は、脳卒中後遺症の影響の無い部位に対する試みです。
ツボや反応点等全身に隈なく刺鍼を行います。勿論、麻痺側の治療も大切ですが、それ以上に全身的な治療は脳卒中後遺症対応の要です。
まず、残存機能の向上は、患側の不自由感をカバーし、ADL(日常生活動作)の巧緻性アップに繋がります。この包括的治療を継続する事により、心理的な「患い感」の重圧からも少しずつ解放され、やがては「病い」と共存していくという前向きな気持ちへと変化していただけたらと思っています。正しく「病は気から」と言う事ではないでしょうか。
そして、筋肉や関節の痛みや強ばり感等がやわらいた状態でリハビリに取り組めば、きっと今迄以上に効果が期待できるのではないかと思います。 - 脳梗塞への鍼灸のメリット③
第三に、鍼灸をすることによる最大の効果。それは、血流の改善です。
身体に鍼を刺して穴を開け傷付ける。その後は、好転反応を喚起させる。
この単純明快な作用が、人体にとっては一番重要な事なのです。痛みを解消する事も、神経線維の再生も、血流が良くなってこそなのです。
そして、鍼灸は、一人一人の回復力に寄り添って無理なく作用しますので、身体にとっては余計な負荷がかからず、合理的で優しい方法なのです - 脳梗塞への鍼灸のデメリット
鍼灸のデメリットとしては、慣れるまではなかなか怖いなと、感じることが多いことが挙げられます。例えば「鍼って痛くないのですか?」や「灸ってすごく熱いですか?」という不安の声です。
鍼灸のズーンとくる感じ(響き)がお好みの方もいれば、あまり刺激はいらないよと言う方も当然いらっしゃいます。
なので、例えば当施設では皆様に満足して頂けるよう「刺さない鍼」と「焼かないお灸」だけを行う施術プランもございます。また、刺す鍼灸を希望された場合にもコンセンサスを得ながら適切な針の太さに少しずつ調節するなどの工夫をしています。
勿論、鍼灸との相性が悪いとか、糖尿病やステロイド薬を服用しているなどの理由で、施術が難しいという方もいらっしゃるので、事前にしっかりとカウンセリングを行います。
7.脳梗塞への鍼灸の流れ
- STEP①
カウンセリングと身体の測定を、時には30分間以上しっかりと行い、まずは原因を特定します。 - STEP②
当施設の場合ですと、特定した原因を解消するために、鍼灸とリハビリと組み合わせた施術プランを作成します。
その上で、利用者の方の意向を再度伺い、プランに反映させる時間を設けた後に完成となります。 - STEP③
「施術」「経過観察」「次のプランに向けた準備」を実際に行っていく段階です。万が一、プランに則った変化が現れない場合は、施術方法を変えてアプローチを試みるなど、毎回の施術の中でしっかりと、プラン自体の改善を行って参ります。
8.鍼灸の費用
当施設の場合ですと、まずは必ず¥5000の初回体験をご利用いただいております。お体の状態と改善目標をしっかり伺ったうえで、完全オーダーメイドでプランをご提示することが多いです。
9.脳梗塞の鍼灸に関するQ&A
- Q:大体の目安として、どの位で治りますか?
A:「お体の現状」と「改善目標」によって異なりますが、少なくとも「改善を実感するのに必要な期間」という意味でしたら、初回体験を終えた時点で大多数の方が改善を実感されています。 - Q:鍼灸って本当に効くんですか?
A:ハイ、効きます。と即答は出来かねますが、鍼灸を継続して受けていると、血行が改善し、節々の痛みやコリ、手足の指先の痺れが軽減して、リハビリに取り組みやすくなります。 - Q:リハビリなのに何故鍼灸も併用するのですか?
A:リハビリ中に筋が突張たり、関節が痛くて思うように動かせないという経験をされた方は、沢山いらっしゃると思います。鍼灸を取り入れることで、全体的な強張りが取れ、関節をスムーズに動かす事が可能になります。その結果、機能回復が一段と早まります。
9.最後に/鍼灸師より
ご利用者さんお一人お一人の、QOLがより一層向上し、豊かな人生となりますよう微力ではございますが、全力でサポートさせて頂きます。
当施設のリハビリプログラムを終了した暁には、皆様が最高の笑顔と満足感で帰路に就かれます事を願って止みません。
それこそが、正に私達の最高の喜びに他なりません。
皆様よりのご相談、お問い合わせ心よりお待ちしております。
他にも”無料送迎”をやっておりますので、ご確認下さいませ。
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新型コロナウイルス感染拡大防止のため「無料送迎」実施!
では失礼致します。
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