感覚障害を呈した患者様の上肢・手指操作の変化動画

こんにちは。

ご覧いただきありがとうございます。

今回は「感覚障害を呈した患者様の上肢・手指操作に対する変化」について紹介したいと思います。

まずは、youtubeにて動画をアップしていますので、ご覧ください。

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• 基本情報

・50歳代　・男性

・脳出血（2020年6月発症）→運動性失語、感覚障害、右片麻痺

・ADLは自立レベルにて可能だが、右手での物の運搬が困難。

• ご利用者様の目標

職場に復帰がしたい（パソコン操作・重量物運搬）

• ご利用者様の声

「右手は動くが、目で見ないとどう動いているかがわからない。目で見ても動きがぎこちなく、徐々にこわばってしまって動かしにくくなる。」

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「ぎこちなさは残っているが、グーチョキパーといった動きが少し滑らかになった感じがする。右手でお茶碗を添えられてきている。」

• スタッフからの報告とアプローチ

初回は目で見てグーチョキパーはぎこちなくではありますが動きとしては出来ており、目を閉じていてもグーチョキパーが変わらず行えていました。

こちらが動かすと

「右指を動かされて違和感を薄っすら感じているが、曲がっているか伸びているかがわからない。」

「どの指を動かされているかが曖昧だけど、刺激される場所が移動したかな？」とのこと。

そのことから、
「感覚を何となく感じて、手の動きを何となくイメージ」することは出来ているが「外界からの感じた刺激が何で、どのように体に影響を与えられているかなどを分析する」ことが困難だと考えました。

そのため、

動かされるなどの外からの刺激に対して曖昧だが、目を閉じて自分でイメージ通りに動けていると考えました。

なので、

外からの刺激に対して感じる違和感を言語化して提示したり、違和感を覚えてもらって手の動作のイメージと結びつけるようなアプローチを行いました。また、運動性失語も呈しており、言語化する際には本人のわかりやすい言葉選びを見つけながらアプローチをしました。

結果・・・

指を動かした際に「何をされているのかわからない」「ぼやーっと違和感を感じる」

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アプローチ後は、「小指が動かされている」「今曲げている方に動かされている」

といったように、外部からの刺激のある場所や運動方向への分析が出来るようになりました。

そのため、

自身の手のイメージと皮膚や筋肉の伸張といった感覚の差が埋まることで、過剰なこわばりが減り、円滑な動きが獲得されたと考えます。

• まとめ

感覚障害の方では触覚軽度鈍麻といったように各障害ごとの枠に当てはめて、数値などで程度を表現しがちです。

ですが、数値で表せないような細かく残存している感覚や無意識的に感じている部分がある方も多くいらっしゃいます。

「感じる」「感じない」だけでなく、細かく枠にはめずに、ありのままの動作を分析して評価することが大切だと改めて感じました。

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