パーキンソン病の方
「発症から10年後には寝たきりになる」と言われていたパーキンソン病ですが、早期の発見と適切なリハビリにより、進行を遅らせることや、日常生活を不自由なく行えるようになってきました。人は、体を動かそうとすると、脳の「大脳皮質」から全身の筋肉に運動の指令が伝わります。この運動の調節を指令しているのが神経伝達物質の「ドパミン」です。パーキンソン病になると、このドパミンが十分に作られなくなります。そのため、運動の調節がうまくいかなくなり、体の動きに障害が出るのです。高齢者に多くみられる病気ですが、若い人でも発症することがあります。
特徴的な症状としては、歩く速度が遅くなる、歩幅が狭くなる、腕の振りが小さくなるなどで、安静にしている時にも、手や足が細かく震えています。腕や足を動かそうとすると、関節がカクカクするような抵抗(筋固縮)が感じられたり、重心がぐらついたときに姿勢を立て直すことができず、そのまま倒れてしまうこともあります。
施術方法
- 内科治療として薬
- 外科手術
- 運動(リハビリ)・予防
パーキンソン病は進行性の病気ですが、運動によって症状を抑え、運動機能を高めることは可能です。パーキンソン病の特徴的な姿勢を知り、姿勢を変えることで動作も変えることができます。また、パーキンソン病特有の筋肉が硬くなっている状態では体の反応を司るセンサーの反応が鈍くなり、ますます筋肉は硬くなり動きが悪くなります。そのため、特徴を知り、ストレッチや運動を組み合わせることで動きやすさを改善し、症状を抑えることができます。
もちろん個人差はありますが、まずは継続した取り組みが大切になります。症状が進行してしまうと、施術効果が弱まってしまうため、症状が軽い段階で取り組むことが何よりも重要になります。